OTA依存からの脱却!自社予約を2倍に増やす7つの戦略 2025年5月16日


「OTAの手数料が高すぎる…」「旅行会社任せの集客から脱却したい」「自社予約のメリットを最大化したい」
こんな悩みを抱える宿泊施設運営者やレベニューマネージャーは少なくありません。OTA(Online Travel Agency)への依存度を下げ、利益率の高い自社予約を増やすことは、多くの宿泊施設が抱える課題です。
本記事では、明日から実践できる自社予約を増やすための7つの戦略をご紹介します。
目次
なぜ今、OTA依存から脱却すべきなのか
宿泊施設運営において、Booking.com、Expedia、楽天トラベル、じゃらんなどのOTAは、集客力の強さから欠かせない存在です。しかし、OTAに過度に依存することには以下のリスクがあります:
リスク | 内容 |
---|---|
高額な手数料 | OTAの基本手数料は8%~25%。追加オプションを含めると30%近くになることも。 |
顧客データの喪失 | OTA経由の予約では、顧客の詳細情報やメールアドレスを十分に活用できないケースが多い。 |
価格決定権の制限 | 最低価格保証などの条件により、自社サイトでの価格設定に制約が生じる。 |
ブランド力の希薄化 | OTAのプラットフォーム上では、他の宿泊施設と並列に表示され、独自性をアピールしにくい。 |
2025年の現在、コロナ禍を経て国内旅行市場が回復する中、旅行者の予約行動も変化しています。特に注目すべきは、「宿泊施設への直接予約」を好む旅行者が増加している点です。旅行者は単に宿泊するだけでなく、その宿泊施設ならではの体験を求めており、OTA経由ではなく直接コミュニケーションを取りたいと考える層が拡大しています。
自社予約で得られる3つのメリット
手数料削減による利益率向上
最も直接的なメリットは手数料の削減です。OTAの手数料(15%~25%)と比較して、自社サイトの運営コスト(決済手数料2%~3.5%、システム利用料など)を差し引いても、1予約あたり10%以上の利益向上が見込めます。年間売上1億円の施設であれば、自社予約比率を30%増加させるだけで、300万円以上の利益向上につながります。
顧客データの直接取得とマーケティング活用
自社予約では顧客の詳細情報(メールアドレス、趣味嗜好、旅行目的など)を直接取得できます。これらのデータを活用することで、パーソナライズされたフォローメールの送信、リピーター向け特別プランの案内など、ターゲットを絞ったマーケティング施策が可能になります。
ブランド価値の向上と差別化
自社サイトでは、施設の魅力や独自性を自由に表現できます。OTAの画一的な掲載フォーマットでは伝えきれない、施設のこだわりやストーリー、地域との関わりなどを丁寧に伝えることで、「この宿でしか体験できない価値」を提供し、ブランドロイヤルティを高めることができます。
戦略1:顧客を引き付ける魅力的なプラン名・内容設計
自社予約を増やすためには、まず顧客の心を掴む魅力的なプランが不可欠です。OTAに掲載していないプランを含め、自社サイトならではの価値を提供しましょう。
・効果的なプラン名のつけ方
プラン名は顧客の目に最初に入る情報であり、クリック率を左右する重要な要素です。以下のポイントを押さえましょう:
プラン名作成のポイント
- 具体的な価値を明示する:「朝食付き」ではなく「地元食材100%使用の朝食付き」
- 数字を活用する:「3大特典付き」「4種の貸切風呂無料」など
- ターゲットを明確にする:「女子旅応援」「ファミリー限定」「アニバーサリープラン」
- 期間限定感を出す:「夏季限定」「GW特別プラン」
- 独自性をアピールする:「当館だけの体験」「オーナーこだわりの」
Before & After
Before: 「朝食付きスタンダードプラン」
After: 「【公式HP限定】地元漁師から直送!朝獲れ海鮮朝食付き・選べる3大特典付プラン」
・プラン内容の差別化ポイント
自社サイト限定プランには、以下のような差別化要素を盛り込むことで、OTAからの流入を自社予約に誘導することができます:
差別化項目 | 具体例 |
---|---|
時間的価値 | 通常15時のチェックインを13時から可能に レイトチェックアウト11時→12時 |
アメニティ追加 | 地元コスメブランドのアメニティセット オリジナルエコバッグのプレゼント |
部屋グレードアップ | 同料金でワンランク上の部屋を提供 角部屋や眺望のよい部屋を優先的に案内 |
食事内容強化 | ドリンク1杯サービス デザートのグレードアップ |
体験価値の付加 | 地元ガイドによる15分間の施設案内 館内の隠れた名所ツアー |
戦略2:適切な料金設定で利益率を最大化
自社予約の料金設定は、OTAとのバランスを考慮しつつ、顧客にとっての「お得感」と宿泊施設としての「収益性」を両立させることが重要です。
・自社サイト限定価格の設定方法
OTAの最低価格保証に配慮しながら、実質的に顧客にとって魅力的な料金を設定する方法をご紹介します。
料金設定のアプローチ
- 同一料金+αの特典付与:OTAと同じ表示価格で、自社サイト限定の特典を追加(ワンドリンクサービス、アメニティ追加など)
- 会員限定割引:会員登録者限定で5%オフなどの特別価格を提供(非公開価格のため最低価格保証に抵触しにくい)
- 複数泊割引の強化:2泊目以降の割引率をOTAより大きく設定(例:OTAでは2泊10%オフ、自社サイトでは2泊15%オフ)
- 早期予約特典:60日前予約で10%オフ、90日前予約で15%オフなど、早期の予約ほどお得になる仕組み
- ダイナミックパッケージ:宿泊+αのパッケージ化により、単体価格との比較を難しくする
実例:価格設定比較
スタンダードツイン 2名1泊(通常期)
販売チャネル | 表示価格 | 特典 | 実質価値 |
---|---|---|---|
Booking.com | 22,000円 | なし | 22,000円 |
楽天トラベル | 22,000円 | 楽天ポイント1% | 21,780円相当 |
自社サイト(非会員) | 22,000円 | ウェルカムドリンク2杯(1,000円相当) | 21,000円相当 |
自社サイト(会員) | 20,900円 | 会員割引5% ウェルカムドリンク2杯(1,000円相当) |
19,900円相当 |
・シーズン別の価格戦略
季節やイベントに応じて、柔軟な価格戦略を採用することで、OTAよりも競争力のある料金を提供できます。
時期 | 価格戦略 |
---|---|
ハイシーズン | OTAと同等の料金設定+自社サイト限定の価値を付加 早期予約特典の強化(3ヶ月前までの予約で5%オフなど) |
ミドルシーズン | OTAと同等の価格+会員限定割引 連泊特典の強化(3泊以上でボトルワイン1本サービスなど) |
オフシーズン | OTAよりも積極的な割引(最大20%オフなど) 期間限定の特別パッケージの展開 |
料金設定におけるコスト意識
OTAの手数料(15%~25%)を考慮すると、自社サイトでは表示価格を10%程度下げても、実質的な収益は同等か上回ることができます。
例)
OTAで25,000円(手数料20%の場合実質20,000円)
自社サイトでは10%引きの22,500円(決済手数料3%で実質21,825円)
このように10%程度下げても実質の収益は自社サイトの方が多く、顧客にとってもホテルにとってもWin-Winとなります。
戦略3:季節限定プランで通年の集客を安定化
季節に合わせたプラン展開は、自社予約の魅力を高め、閑散期の集客にも効果的です。季節の変化を活かした限定プランで、OTAにはない独自性をアピールしましょう。
・季節別プラン設計のポイント
季節 | 実現しやすいプラン例 | 実施のポイント |
---|---|---|
冬から早春 (1-2月) |
「ホエールウォッチング優先予約付きステイ」 「寒い時期の温泉&アロマ付きリラックスプラン」 |
・地元ツアー会社と提携、優先予約枠を確保するだけ ・既存の館内温泉/スパにアロマオイルなどを追加するだけ |
春 (3-5月) |
「桜情報マップ&ピクニックセット付きプラン」 「沖縄フルーツカフェ巡りガイド付きプラン」 |
・オリジナルマップ作成とピクニックセット貸出のみ ・地元カフェマップとドリンク一杯無料券を提携店から入手 |
夏 (6-9月) |
「ビーチグッズ無料レンタル&ウェルカムドリンク付きプラン」 「夕涼みテラス特別利用付き夏限定BBQプラン」 |
・既存の貸出用ビーチグッズとドリンクサービスの組合せ ・通常利用しているテラスの装飾とBBQオプション追加 |
秋冬 (10-12月) |
「沖縄フルーツティー付き朝食プラン」 「読谷やちむん(焼物)の器で味わう特別ディナープラン」 |
・季節の沖縄フルーツで作るティーを朝食時に提供 ・地元の器を購入し特別感のある料理提供(器は通常使用可) |
簡単に実現できる季節限定特典アイデア
- 季節のフォトスポット設置:ロビーやテラスに季節装飾を施し、インスタ映えするフォトスポットを作るだけ
- 地元の季節果物のウェルカムサービス:マンゴー、パイナップル、シークワーサーなど季節の果物を小分けで提供
- 時期限定の朝食メニュー1品追加:通常の朝食に季節食材を使った1品を追加するだけ
- 季節のアクティビティマップ提供:施設周辺の季節イベント情報をまとめたオリジナルマップの作成
- 地元特産品の割引購入券:近隣の特産品店と提携し、宿泊者向け割引券を用意
・沖縄の閑散期対策としての現実的な企画
沖縄の観光は夏期に集中するため、それ以外の時期、特に10~12月、2~3月の閑散期には、実施しやすい企画で集客力を高めましょう。
沖縄の閑散期向け実施しやすい企画例
- 連泊割引の強化:通常より高い割引率(3連泊20%オフなど)を閑散期限定で提供
- 朝食グレードアップ:閑散期だからこそ可能な、一品豪華な朝食メニューの提供(追加コストを抑えつつ)
- 沖縄県民限定割引:地元住民向けの特別価格設定(客室稼働率向上と地域貢献を両立)
- アーリーチェックイン・レイトチェックアウト無料:閑散期の空室を活かしたサービス(運用コストほぼゼロ)
- 夕食時のグラスワイン/泡盛一杯サービス:低コストながら顧客満足度が高い特典
- シュノーケルセット無料貸出:既存設備の活用で実施しやすく、オフシーズンでも海を楽しむ提案
- 部屋のグレードアップ:空室の多い時期だからこそできる無料アップグレード提供
これらの地域限定体験は、価格だけでは決まらない宿泊先選びの大きな決め手になります。また、SNSでの拡散効果も期待できるため、自社予約の間接的な増加にもつながります。
戦略5:他にはない特典・オプションによる差別化
自社サイト限定の特典やオプションは、「ここでしか得られない価値」を提供する強力な武器です。コストを抑えながらも満足度を高める特典設計で、OTAからの流入を自社予約に誘導しましょう。
・効果的な特典設計のポイント
特典やオプションを設計する際は、以下のポイントを考慮すると効果的です:
特典設計の基本原則
- 実コストと知覚価値のバランス:施設側の実コストは抑えつつ、顧客が感じる価値が高いものを選ぶ
- 差別化につながる独自性:他施設では真似できない、自施設ならではの特典を考える
- 顧客セグメントに合わせた設計:ターゲット層が本当に喜ぶ特典を選定する
- 運用負荷の考慮:スタッフに過度の負担をかけない、持続可能な特典であること
- 写真映えする要素:SNSで拡散されやすい、視覚的なインパクトのある特典の組み込み
・コスト別 効果的な特典アイデア
コスト | 特典例 | 導入ポイント |
---|---|---|
低コスト (~500円) |
・ウェルカムドリンク ・アロマディフューザーレンタル無料 ・地域限定ポストカードセット ・オリジナルステッカープレゼント |
・地元の飲料メーカーとのコラボ商品 ・アロマは香りを変えるだけでも特別感アップ ・地域の風景や施設写真をポストカードに |
中コスト (~1,000円) |
・地元特産品のお土産 ・朝食時のスパークリングワイン ・貸切風呂の優先予約権 ・ワンランク上のアメニティセット |
・大量仕入れで単価を下げる工夫 ・朝食時のちょっとした贅沢感 ・優先予約は実質的にコストゼロ ・季節限定のアメニティでリピート促進 |
高コスト (~2,000円) |
・シェフ特製ウェルカムスイーツ ・地域アクティビティの割引券 ・オリジナル浴衣レンタル ・客室へのフラワーアレンジメント |
・写真映えするスイーツで拡散効果 ・提携先との相互送客で割引実現 ・SNS映えする浴衣で口コミ促進 ・記念日の演出に最適 |
顧客セグメント別・有効な特典例
- カップル向け:記念写真撮影サービス、夕食時のアニバーサリープレート、客室の窓辺デコレーション
- ファミリー向け:お子様用アメニティセット、キッズスペース優先利用券、ファミリー記念証
- ビジネス向け:客室Wi-Fi強化、早朝モーニングボックス、ビジネスコーナー優先利用
- シニア向け:館内ツアー、健康茶のサービス、大浴場専用タオルセット
現実的な運用のためのアドバイス
特典は数を増やすよりも、メリハリをつけて印象的なものを2-3つに絞るのが効果的です。また、特典を定期的に入れ替えることで、リピーターにも新鮮な価値を提供し続けることができます。閑散期と繁忙期で特典の内容や価値を変えるのも効果的な戦略です。
戦略6:リピーター獲得のための会員制度構築
自社サイトの最大の強みは、顧客との直接的な関係構築ができることです。会員制度を構築し、リピーターを増やすことで、安定した予約基盤を作りましょう。
・効果的な会員制度の設計
会員制度は単なる割引だけでなく、顧客のロイヤルティを高める仕組みを組み込むことが重要です。
会員制度設計のポイント
- 登録のハードルを下げる:必要最小限の情報のみを求め、登録プロセスを簡素化
- 即時的なメリットを用意:登録直後に使える特典や割引を提供
- ランク制の導入:利用頻度や金額に応じた段階的な特典を用意
- 会員限定コンテンツの提供:会員だけが閲覧できる情報や予約できるプランを用意
- パーソナライズされた対応:過去の利用情報を基にした個別のおもてなしや提案
・会員向けコミュニケーション戦略
会員との継続的なコミュニケーションは、リピート予約を促進する重要な要素です。
タイミング | コミュニケーション内容 | 実装ポイント |
---|---|---|
会員登録直後 | ・ウェルカムメール ・会員特典の詳細案内 ・初回予約クーポン |
・24時間以内に自動送信 ・特典をビジュアルで分かりやすく ・有効期限を設定し早期の予約を促進 |
滞在前 | ・事前アンケート ・周辺情報の提供 ・追加サービスの案内 |
・好みや特別なリクエストを確認 ・季節に合わせた観光情報 ・事前予約で準備できるサービス案内 |
滞在中 | ・パーソナライズされた対応 ・特別な出迎え ・サプライズ演出 |
・名前で呼びかける ・リピーターであることを認識した対応 ・記念日や前回の好みを反映 |
滞在後 | ・お礼メール ・フィードバック依頼 ・次回予約への誘導 |
・帰宅後3日以内に送信 ・簡潔なアンケート ・次回予約特典の案内 |
定期的 | ・季節のご挨拶 ・新プラン情報 ・会員限定イベント案内 |
・年4回程度の頻度 ・過去の利用パターンに合わせた提案 ・早期予約特典の案内 |
戦略7:予約体験を向上させるウェブサイト改善
どれだけ魅力的なプランや特典を用意しても、自社サイトの予約体験が悪ければ、顧客はOTAに流れてしまいます。使いやすく、魅力的な予約体験を提供するウェブサイト改善に取り組みましょう。
・予約体験向上のためのウェブサイト改善ポイント
予約体験向上の5つの要素
- スピード:ページ読み込みの高速化(特にモバイル)
- シンプルさ:余計なステップを省いた予約フロー
- 明確さ:料金やプラン内容の分かりやすい表示
- 信頼性:セキュリティ証明や口コミの表示
- 魅力的なビジュアル:高品質な写真や動画の活用
・予約フローの最適化
予約フローを改善するための具体的なポイントをご紹介します。
予約ステップ | 改善ポイント |
---|---|
空室検索 | ・カレンダー表示で空室状況を視覚化 ・料金の安い日がひと目で分かる表示 ・モバイルでも操作しやすい大きなボタン ・検索条件(日付・人数)を常に表示 |
プラン選択 | ・プラン同士の比較表示 ・料金に含まれるものを明確に表示 ・「おすすめ」「人気」などのラベル付け ・写真や動画でプランのイメージを伝える |
オプション選択 | ・追加オプションは写真付きで分かりやすく ・おすすめ組み合わせのサジェスト ・オプション追加による総額の即時表示 ・過去の利用履歴に基づいたパーソナライズ |
顧客情報入力 | ・必須項目を最小限にする ・会員なら情報を自動入力 ・入力エラーの即時表示 ・プログレスバーで完了までの進捗を表示 |
決済 | ・多様な決済手段の提供 ・セキュリティマークの表示 ・予約内容の最終確認表示 ・決済エラー時の明確なガイダンス |
予約完了 | ・予約詳細の分かりやすい表示 ・確認メールの即時送信 ・滞在前の準備情報の提供 ・SNSシェアボタンの設置 |
・Googleマップでの予約導線強化(MEO対策)
Google検索やGoogleマップからの直接予約は、OTA依存を減らす重要な要素です。
Googleビジネスプロフィール最適化のポイント
- 基本情報の徹底管理:正確な住所、営業時間、連絡先情報の登録
- 高品質な写真の定期的な更新:外観、客室、共用施設、食事の写真を少なくとも月1回更新
- 360度パノラマビューの追加:施設の臨場感を伝える没入型画像の掲載
- 予約ボタンの設置:Googleビジネスプロフィールから直接自社サイトの予約ページにリンク
- 口コミへの迅速な返信:特に48時間以内の返信を心がける
- 定期的な投稿更新:新プランやイベント情報を投稿機能で告知
実装ステップと優先順位の決め方
7つの戦略を実装する際は、一度にすべてを行うのではなく、段階的に取り組むことが大切です。以下の優先順位で進めることをおすすめします。
第1段階:基盤づくり(1-2ヶ月目)
- 自社サイトの予約体験改善(戦略7)
- Googleビジネスプロフィールの最適化(戦略7)
- シンプルな会員制度の構築(戦略6)
第2段階:差別化プラン開発(3-4ヶ月目)
- 自社サイト限定プランの設計(戦略1)
- 適切な料金設定(戦略2)
- 差別化特典の開発(戦略5)
第3段階:季節・地域戦略の展開(5-6ヶ月目)
- 季節限定プランの企画(戦略3)
- 地域イベント連動プランの開発(戦略4)
第4段階:マーケティング強化(7-12ヶ月目)
- 会員コミュニケーション戦略の深化(戦略6)
- オンライン広告やSNS活用による集客
- データ分析に基づくプラン改善
実施状況を測定する重要KPI
- 自社予約比率:全予約数に対する自社サイト経由予約の割合
- 予約完了率:予約ページを訪れた人のうち、実際に予約まで完了した割合
- リピート予約率:全予約数に対するリピーター予約の割合
- 平均客単価:自社サイト予約とOTA予約それぞれの平均単価の比較
- OTA経由流入率:OTAプロフィールから自社サイトへの訪問率
まとめ:明日から始める自社予約強化プラン
OTA依存から脱却し、自社予約を増やすための7つの戦略をご紹介しました。すべてを一度に実行する必要はなく、施設の状況に合わせて段階的に取り組むことが成功の鍵です。まずは以下の3つのアクションから始めてみましょう。
明日から始める3つのアクション
- Googleビジネスプロフィールの見直し:写真の更新、情報の最新化、口コミへの丁寧な返信を行う
- 自社サイト限定特典の設定:コストの低い特典(ウェルカムドリンクなど)から始める
- シンプルな会員登録の仕組み導入:メールアドレスだけで登録できる簡素な会員制から始める
自社予約の増加は、一朝一夕に実現するものではありません。継続的な改善と顧客体験の向上を重ねることで、徐々に自社予約の比率を高め、安定した経営基盤を築くことができます。
OTAとの関係も敵対的に考えるのではなく、「新規顧客の獲得」と「リピーターの囲い込み」という役割分担を意識し、両者を上手く活用していくことが理想的です。